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この記事は正規の組み立て手順に則ったビルドログではありませんのでcool642tb-miniの購入者・予定者の方は参考になさらないで下さい。また、「お苦しみ」と題し実際に苦しんでいますが著者が勝手に苦しむ道を選んだだけでcool642tb-miniの不備によるものではありません。
cool642tb-mini 勝手にお苦しみビルドログ③ センサー基板設計編 - 左手にバナナ
苦しみながらもセンサー基板の設計を終えたゴリラ。いよいよ本丸のケース設計へと挑む。
今回はいよいよケースの設計に着手していきます!楽しい!
cool642tb-miniのケースは私好みのスリムでベゼルレスに近いデザイン。電池をケースごと大胆に露出している点がアクセントになっています。

サンドイッチマウントに近いシンプルな構造ですが、基板の側断面以外はちゃんとカバーされているのでゴミが入る心配が少なく実用的。この基板の側面をポスカで塗ったりマスキングテープを貼ってやることで手軽にカスタマイズを楽しんだりもできるため、フルカバーからの引き算でありながら新たなメリットを生み出している辺りがとても優れています。
さて自作するに当たってオリジナルを模倣しようにも基板の正確なデータが無いので再現は面倒……なので今回は思い切って私の趣味に振り切る事にします。
方針は「スリム&ミニマル」とし、具体的には以下の実現を目指すことにしました。
一方で頒布を前提としないワンオフなので、歩留まりの考慮や組み立ての容易さ、部品の調達性などは切り捨てます。
電池を裏に回してチルトスタンドを兼ねる形にしたいと思います。電池はどうしても外形の足かせになるので苦手なのですが、こうして裏側に追いやるデザインを試してみたいと思っていたのです。

※画像はAI生成(以下同)
後になってAppleのあれに似ていると気づきましたがあんなに洗練されていないので許してください。
電池を裏に持ってくるのはよいとして、フルカバーにする場合フタをどうするかが悩みどころ。電池交換のたびに工具を引っ張り出す必要がないようにマグネットやスナップフィット、スライドインなど色々悩んだのですが、そんなときに技術書典でこの書籍に出会いました。
色々な可動構造をパーツ分割することなく出力する方法についてわかりやすく書かれていてまさに天啓。一体造形でヒンジ構造を作ってやればパカっと開く便利でカッコいいケースになるのでは!?

こんな感じの構造にチャレンジしてみます。ワクワクしますね。
電源は毎回最初と最後に押すボタンなのでここには拘りたい*1。今回は一般的なスライドではなくプッシュ式にしてみることにします。
しかし電源ボタンに使う場合セルフロック機構が必要。となると小型や薄型のものが少なく、キーボードには採用しにくいなあ…と思ったところちょうど直径が単4電池と同じくらいのものAliExpressにありました。

これを電池部の側面に配置したらデザインと統一性が出そうです。

シルバーとブラックで迷って結局ブラックにしました。*2
こいつを使って何とかします。ばねの側は電源スイッチと一体化させ、ばねじゃない方はケースに付けたツメに固定する想定。

基板との間はジャンパーワイヤーで接続すればよいでしょう。
電池を裏側に持って来る都合上、本来の位置にリセットスイッチを配置できなくなりました。下の写真の位置に電池が乗っかります。

なので適当なタクトスイッチを銅線で引き回して別の場所に配置しようと思っていたのですが、マイコン上のリセットスイッチ(赤丸の位置)をケースの裏から何とかして押せるようにしようと思い立ちました。

あまりに小さいボタンなので他の作例でも色々工夫されているようですが今回は少しでも押しやすいようにここも一体造形にしてみたいと思います。

こちらは前回述べた通りけぺおさんの公開されている25㎜トラボケースのデータをベースに高さを調節していきます。STEPで公開していただけてるのがとてもありがたい!

Fusionでしこしこ設計してとりあえずこんな形になりました(右手側)。中間の板はメイン基板です。

上の図では省略していますが、裏蓋にM1.6のインサートナットを熱圧入し、皿ネジで上からねじ止めすることでねじ頭がほとんど隠れる構造になっています。ボールケースの位置合わせが結構大変でした。。
裏の電池ケース部分(左手側)。

設計段階では別のパーツですが、一つのSTLに出力することで一体造形します(上の図は構造が分かりやすいようにずらしていますが出力するときは嚙み合った状態です)。
同様にリセットスイッチ部分も一体造形にしてあります。(左手側、断面図)

↓こんな感じ

一体造形部分は最初から組みあがった状態で出力される上に「動くけど取れない」状態で仕上がるため、組み立て不要で紛失の恐れもありません。また、積層が周囲と一致するので高低差もなく積層痕のずれもないため美観も優れます。ただしクリアランスの設定がシビアなの何度も出力と設計を行き来しなければなりませんでした。
ホイール型ロータリーエンコーダの部分は紆余曲折あってこのような形になりました。(左手側)

本来ロータリーエンコーダ(RE)は基板にはんだ付けするので上ケースにはREを通す大きな穴が開いているのですが、今回そのような穴をあけるとどうしても隣接スイッチ穴と近すぎて破綻してしまうためREを後付けにする必要がありました。このためピンだけを通す穴を空け、コンスルー化したREを上から取り付ける仕組みにしました。
連載4回にしてやっと形が見えてきましたがまだ完成した現物はセンサー基板のみ。次回はいよいよケースの出力に入りますがこれがまた地獄でした。。
この記事は正規の組み立て手順に則ったビルドログではありませんのでcool642tb-miniの購入者・予定者の方は参考になさらないで下さい。また、「お苦しみ」と題し実際に苦しんでいますが著者が勝手に苦しむ道を選んだだけでcool642tb-miniの不備によるものではありません。
cool642tb-mini 勝手にお苦しみビルドログ② 純正ケース編 - 左手にバナナ
なかのさんに頂いたcool642tb-miniの基板をお苦しみ縛りで組み立てようと決意したゴリラ。純正ケースデータをダウンロードして3Dプリンタで出力し、いざ基板を組み付けようとしたところ何故か適合しなかったためケースまで自作することになりそう。さあどうする。
というわけでセンサー基板とボールケースだけでなく本体ケースまで作らなければならいことに。もう何から手を付けてよいかわからないのですが、とりあえずセンサー基板から作っていくことにします。(ここが一番設計的に融通が利かなそうなので、後の工程に回すと手戻りが発生しそうな予感がするため)
センサー基板の取り付け部分は7ピンの2.54mmピッチのPTHのようです。基板とファームウェアのソースの内容からピンの割り当てを推定したところこんな感じでした。
| センサー基板pin | PMW3610 |
| 1 | SCLK |
| 2 | NCS |
| 3 | GND |
| 4 | VIN |
| 5 | (NC) |
| 6 | SDIO |
| 7 | MOTION |
とりあえずPWM3610まわりはデータシートのリファレンス回路からそのまま持ってきて、電源回りは秋月で買えるLDO NJM12888F18を選定し、そちらのデータシートに従いました。いずれも初めて使うので合っているか不安です。

外形はトラボケースに合わせることにします。今回はおなじみけぺおさんのKeyball用トラボケースを利用させていただこうと思っているので、Keyballのセンサー基板の外形をベースにして高さなどを調整すれば行けるはず。
Keyballのセンサー基板はGerberデータが公開されていますのでそれをベースにします。
基本的な外形はKeyballをベースにするとして、cool642tb-miniをロープロで実装する場合は据え付け方が特殊なようなのでメイン基板及びケースとの嵌め合いを確認しておきます。
Keyball系のトラボ基板はL字コンスルーで垂直に立てて接続します。ビルドガイドによるとロープロで組む場合はメイン基板の裏側にコンスルーをはんだ付けするとあります…が写真はありません。(この写真は通常プロファイルのもの)

実際にL字コンスルーを裏に取り付けて純正の下ケースを付けてみます。

収まりません。・・・なぜ??
コンスルー部分の厚みを測ってみると基板を合わせて5.6mmの高さがあります。

しかしロープロ版の完成写真を見るととてもボールケースの下がそんなに分厚いように思えません。。

薄型のL字コンスルーがあるのかと思いましたがMAC8(メーカー)のサイトを探してもそんなものはありません。一体どんなマジックだ??
普通のL字を使ったら厚ぼったくなって負け確定です。しかしこの薄さをどうやって実現しているのかわからず泣き言をつぶやくゴリラ。

ビルドガイドをもう一度見るとなんか変なことが書いてあることに気づきました。「ロープロファイル版のコンスルーはピンの足が短くなっています」…?

やはり秘密はコンスルーにあるのでは・・・?
もう一度公式の商品写真を見ます。ロープロ版でコンスルーが裏からはんだ付け済み。

↓拡大。

やはり通常より薄いL字コンスルーがあるということ??
というわけでMAC8のサイトをもう一度見直します。
:
:
:
もしかしてこれか!!表面実装用のコンスルーのをL字コンスルーとして使っているのか!!(赤丸部分が垂直のピンになる)

これなら厚みは2㎜なので隙間に収まりますし、基板の取り付け高さは1㎜なのでICの干渉も避けられそうです。

しかしこのコンスルー、バラ売りされていません。20ピン×10本で5000円以上と結構お高い。しかも今回以降はもう使わない気がします。というわけで、今回は普通の二段重ね用コンスルーをL字化させてみることにします。
この作業は実際には後の工程で行ったものですが、センサー基板の設計にあたって具体的にどうしようとしているのかを図で説明するのが面倒なので先にお見せします。
まず使ったのはリードフレームという便利パーツ。その頭を切ってひねってあります。

これを気持ち斜めに挿してはんだ付けします。。

そこに普通のコンスルーをのっけてはんだ付けしてやります。

あとはいらない部分を切り取ってL字化完了!強度が不安でしたがばねピンがくの字なのでピン1本に対し2か所はんだ付けされており結構頑丈に固定されています。

これで無事高さ2㎜(基板含め3.6mm)が実現できました。
基板設計の方に戻ります。
メイン基板側のコンスルー回りの仕様が固まったったことでやっとセンサー基板の設計に取りかかれます。とりあえず先の回路図をもとに基板を起こしました。

自前でリフローするために0805サイズのパーツを使用したので配線が大変でした。。(両脇はトラボケース内で干渉しないようパーツ配置不可領域を設けています)
われらがJLCにて基板を作成。安くて速い。

ホットプレートで雑~にリフロー。プロファイル?何それ知らん。

PMW3610をはんだ付けして完成!(写真はフラックス未洗浄)

これをメイン基板に接続したところ無事動作しました!

ここで泥沼にはまるとキツいので一発で動いてホッとしました。
というわけでなんとか…センサー基板が完成しました。センサー基板だけなら大したことはないのですが、とにかくコンスルー回りが謎すぎて非常に苦しみました。まさか表面実装用のコンスルーを使用しているとは…それであの薄さが実現されているんですね。。なかのさんはすごいです。。
次はボールケースと行きたいのですが、本体のケースとの兼ね合いがあるので全体を煮詰めてから着手したいと思います。
このページではRiemann v2用に無償で公開しているバンパー及び板金ボトムプレートの製造データの利用方法について説明しています。
Riemann v2用にバンパーと板金ボトムプレートを設計しました。3DPと板金を組み合わせることで質と価格を両立したアップグレードを目指しています。(あくまで後付け設計なので完璧とは行きませんが…)
現物の販売は致しませんが、製造データをBOOTHにて無料で頒布していますので各自で出力したり製造サービスに発注したりできます。是非ご利用ください。
バンパーは従来がら空きだった側面をガードする外枠パーツです。GRINの曲線をベースにRiemann v2本来の風合いを損なわないよう控えめなデザインとしています。(下の写真はJLCでクリアレジン&オイルスプレー仕上げで出力した例です)

「板金」と名乗っていますが特別な曲げ加工をしているわけではなく、単に標準のボトムプレートと同じ形状をアルミ平板で製造したものです。金属を用いることで一気にグレードが向上します。
板金と呼んでいる理由はJLCが開始した板金サービスを利用して製造することを前提としているためです。(下の写真はナチュラル&マットでアノダイズ仕上げをし、さらにレーザーでロゴをマーキングした例。バンパー部分はスカイブルー&グロスです)

データの利用規約は頒布ファイルに同梱の 「利用規約.txt」 に記載の通りです。CADソフトのライセンスの関係上、有償での譲渡・販売等を厳密に禁止しています。無償で利用可能ですがGNU GPLやCreative Commonsではありません。必ず利用規約をご確認ください。
また、本ページに記載の内容に従って製造・出力した結果について作者は責任を負いませんのでご了承下さい。
stl形式のデータを公開しています。自宅に3Dプリンタがある場合はご自身で出力できますし、JLCなどの製造サービスを利用することもできます。
なお、バンパーは標準のFR4製ボトムプレートと組み合わせて利用できますので必ずしも板金ボトムプレートとセットで使用する必要はありません。
ブレース(斜交い)の有無等で3種類のデータを用意しています。出力方法などで使い分けてください。
| ファイル名 | 説明 |
| Rieman v2 Bumper_Normal_YYYYMMDD.stl | バンパーの3Dデータ(ブレースあり) |
| Rieman v2 Bumper_Clear_YYYYMMDD.stl | バンパーの3Dデータ(ブレースあり・クリア用) |
| Rieman v2 Bumper_NoBrace_YYYYMMDD.stl | バンパーの3Dデータ(ブレースなし) |
お任せします。
以下にJLC 3DPでの発注オプションの指定例を示します(作者はJLC以外での製造確認はしていません)。
なお、発注後JLCによるレビューが行われます。反りや変形のリスクについてメールで警告を受ける場合がありますので、リスクを承諾する旨を返信すると製造が開始されます。リスクについては利用者自身の責任でご判断ください。
<レジン+スプレーペイントの例>
| 項目 | 値 |
| 3Dデータ | Rieman v2 Bumper_Normal_YYYYMMDD.stl |
| 3D Technology | SLA (Resin) |
| Material | 9600 Resin |
| Color | White |
| Surface Finish |
Yes → Spray Painting (Glossy, SkyBlue, ExteriorOnly) ※ペイント指定はお好みで |
| Thread | No |
| Product Desc | Office Appliance and Accessories → Plastic Keyboard Enclosure (HS Code 847330) |
<クリアレジンの例>
| 項目 | 値 |
| 3Dデータ |
下記のファイルをアップロード Rieman v2 Bumper_Clear_YYYYMMDD.stl |
| 3D Technology | SLA (Resin) |
| Material | 8001 Resin |
| Color | Transparent |
| Surface Finish | Yes → Oil Spraying |
| Thread | No |
| Product Desc | Office Appliance and Accessories → Plastic Keyboard Enclosure (HS Code 847330) |
ファイル名 「Clear」と「Normal」の違いは、USBコネクタの切り欠き部分にサポート材があるかどうかです。JLCでクリア+オイル仕上げする場合、サポート材が邪魔になって内側が曇ってしまうためClearにはサポート材がありません。その分反りやすくなっています。


Xなどで「#riemann_kbd」のタグで報告いただけると作者が喜びます。
板金ボトムプレートはJLC CNCへの発注用のファイルを公開しています。
なお、板金ボトムプレートは必ずしもバンパーとセットで使用する必要はありません。
| ファイル名 | 説明 |
| Rieman v2 SheetmetalPlate_3DModel_YYYYMMDD.step | 形状データ |
| Riemann v2 SheetmetalPlate_Marking_YYYYMMDD.dxf | レーザーマーキング指定図面 |
| Riemann v2 SheetmetalPlate_Screw_YYYYMMDD.pdf | ねじ穴用指定図面 |
板金プレートでは皿ねじの利用を推奨しています。長さ3mmのM2の皿ネジを8本用意してください。なお皿ネジの長さはねじ頭を含みます(下図参照)。

JLC CNCの見積画面で「SheetMetal」(または「板金」)を選択した上で以下のオプションを指定します。(なお執筆時点においてJLCの板金サービスは日本時間午前1時0分0秒に注文ボタンを押さないと一日の枠が即座に埋まってしまう状況です)
| 項目 | 値 |
| 3Dデータ |
下記ファイルをアップロード Rieman v2 SheetmetalPlate_3DModel_YYYYMMDD.step |
| 素材 | アルミニウム |
| アルミニウムのタイプ | Aluminium 5052 |
| 表面仕上げ |
はい→ Anodizing(ナチュルラル、マット) ※色指定はお好みで |
|
表面仕上げ(Anodizingの下に追加) ※ロゴのマーキング任意です |
Laser marking → 下記ファイルをアップロード Riemann v2 SheetmetalPlate_Marking_YYYYMMDD.dxf |
| ねじ穴とねじ山 |
Yes → 下記ファイルをアップロード |
Xなどで「#riemann_kbd」のタグで報告いただけると作者が喜びます。
以上です。
この記事は正規の組み立て手順に則ったビルドログではありませんのでcool642tb-miniの購入者・予定者の方は参考になさらないで下さい。また、「お苦しみ」と題し実際に苦しんでいますが著者が勝手に苦しむ道を選んだだけでcool642tb-miniの不備によるものではありません。
cool642tb-mini 勝手にお苦しみビルドログ① 立志・調達編 - 左手にバナナ
cool642tb-miniの足りないパーツを調べてとりあえずわかるものは注文したゴリラだったが、センサー基板とボールケースは売られてない模様。どうしよう?
前回発注した部品の到着を待ちながら、とりあえずケースを出力することにします。出力後にタッピングねじの長さとゴム足の径を調べて発注していきます。
ケースに基板を組み付けて問題がなければケースに合わせてセンサー基板等を設計していきたいと思います。
ケースのデータはこちらで無償公開(MITライセンス)されています。とても助かります!
Bambu Lab A1で出力。シンプルなので特段苦労するところはありませんでした。

仮組みしてみます。まず左手側。
・・・あれ?嵌りませんね。

トップケースとボトムケースをつなぐ支柱が基板の穴を通る構造なのですが、なぜか支柱が基板にぶつかっているようです。嫌な予感がしてきました。
基板にはねじ穴が4つあり、ケースにはそれに対応する位置に支柱がありますが、そのうち一つの位置が異なっています。

なんかエンコーダのホイール部分も穴を通りませんね。サイズが合わないようです。

うーん…バージョン違いでしょうか。
右手側ははまりました(安堵)

と思ったのですが・・・
あれ??なんか基板がはみ出してますね。

基板のシルクには「v1.0」とあり、一方でケースデータのファイル名は「v1.2」となっています。多分私が頂いた基板が少し古いのではないかと思われます。(普通に購入してたらこんな事は無いはず…)
Githubのリポジトリの履歴に過去バージョンのケースデータがないかと思い探しましたがそのような痕跡もありません。これは想像ですが、私の懐に入っていたv1.0の基板は売り物ではなく試作版なのかもしれません。*1
とにかく困りました。こういう時は作者に泣きつけば使えるデータをサクッと提供してもらえるのでしょう。でもこれは自分で宣言したお苦しみ企画です。作らなきゃダメ?マジか。
思いっきり暗雲が垂れ込めて来ました。お苦しみ企画なんてやめとけばよかった。
嘘です。続けます。
センサー基板とボールケースだけでなく本体ケースも自作する必要が出てきてしまいましたが、これらの設計はワンセットで考える必要があるため次回はその辺りを整理して行きます。
ああ…
*1:なのでv1.0に対応するデータが過去にアップされたことも無いのではないかという、あくまで推測。
cool642tb-miniをご存じでしょうか。m.kiさん(@0002ozlet)のcool642tbをもとになかのさん(@na__ka__no)が狭ピッチ化されたキーボードで、左右分割・40%オーソリニア・無線・電池駆動・トラックボール・ホイール(ロータリーエンコーダ)・標準orロープロ選択可・狭ピッチ・完成品も選択可…と昨今トレンドの属性がてんこ盛りの人気キーボードです。
そのcool642tb-miniの基板を先日とあるご縁で頂戴しました。正直なところ血中アコール濃度の問題で「気づいたら懐に入っていた」のほうが実態に近いのですが、大半のキーボードは「気づいたら宅配ボックスに入っていた」なのでまあ大差ありません。
早速組み立ててみようと思ったのですが、今回は頂いたのは基板だけなので大半のパーツは自分で調達して組み上げなければなりません。
決してなかのさんからノーサポートと言われたわけではないのですが、無料で頂いている手前普通に購入された方と同等の条件で組み上げるのもフェアじゃないような気がするので勝手にお苦しみ解釈でビルドしてみることにしました。
幸いケースのデータは公開されているようなので、あとは購入可能なものは購入しつつそうでない部分は力技で進めて行こうと思っています。なお本稿の執筆時点では未完成です。
次回以降も逐次進捗を報告する形で進めますが最悪完成しない可能性もありますので予めご了承ください。
無事に着地する保証がないため先に謝辞を申し上げておきます。
なかのさん、基板のご提供と本企画および写真引用のご快諾ありがとうございました。
m.kiさん、ロータリーエンコーダのご提供ありがとうございました。
けぺおさん(@kepeoo)、ボールケースのデータを使わせていただくと思います。毎度ありがとうございます。
その他本稿で利用・参照させていただく各種リソースの作者の皆様、本当にありがとうございます。
ではビルドに入ります。
なかのさんから頂いたのは基板(左右各1枚)と

単四電池ホルダー×2個です。

またm.kiさんからロータリーエンコーダを頂いたのですが「そのままでは使えないかもしれない」と言われたような記憶がうっすらと。。

ビルドガイドを参照し、不足しているパーツを確認したのですが大半は詳細が不明でした。そんなに甘くはないですね。
| パーツ | 必要数量 | 詳細 |
| 本体ケース | 1式 | データが公開されている |
| M2ビス | 10本 | 長さ不明 |
| ゴム足 | 8個 | サイズ不明 |
| 整流ダイオード | 43個 | 持ってる |
| ショットキーバリアダイオード | 2個 | 仕様不明 |
| スライドスイッチ | 2個 | 仕様不明 |
| 表面実装タクトスイッチ | 2個 | 仕様不明 |
| 電池ホルダー | 2個 | 秋月で売ってそう |
| トラボセンサー基板 | 1個 | 仕様不明 |
| センサー、レンズ | 1式 | 仕様不明 |
| L字コンスルー | 1個 | 持ってる |
| トラボケース | 1個 | 仕様不明 |
| トラックボール | 1個 | 仕様不明 |
| Xiao BLE | 2個 | 持ってる |
| キースイッチ | 42個 | 持ってる |
| キーキャップ(17mm対応) | 42個 | 持ってる? |
ビルドログに詳細がないパーツについて調べて調達していきます。(なおリンク先の安全性は保障しません)
ビスはガイドの写真を見る限りタッピングビスのようですが長さが分かりません。ケースを出力したら実測して確認することにします。ゴム足も同様に出力したケースの溝のサイズを実測してみることにします。
左右各1箇所だけショットキーバリアダイオードを使用しているようです。電池の保護用でしょうか。

軽くテスタで調べたところ以下のような回路になってそうでした。(左下)

ショットキーバリアダイオードの役割は以下の3点と推測。
1と2はともかく3の役割はダイオードのVfを気にする必要があると思われます。低Vfの製品もありますが、役割を考慮すると2V-1.7V=0.3V以上、さらに2本の電池残量の偏りを考慮してVf=0.4~0.5V程度のダイオードを選定することにします。秋月で購入。
よく見るフットプリントなので大体特定できました。AliExpressで購入。

パッドが傷ついているのは私の保管の不備によるものです。
リセット用のタクトスイッチ。ビルドガイドの写真から大体当たりは付いたのですが本当に一致しているかわからないためいろいろな種類が入ったやつをAliExpressで購入。

基板といっしょに頂いたものが2個あるので同じものを秋月で2個追加購入。

トラボの心臓部です。これ基板単品では売ってないんですね。cool642tb(miniではないほう)のやつを使用しているのかもと思って調べたのですがそれらしい情報はありませんでした。
うーん…さっそく白旗を揚げたいところですがこれはお苦しみ企画です。
作るしかない。(マジか)
センサー基板に取り付けるセンサーICそのものです(上の写真右)。センサー基板を自作するにせよセンサーの型番は合わせておく必要があります。cool642tb-miniのZMKのソースコードからPMW3610と推定しました。AliExpressで購入。
CONFIG_PMW3610=y
cool642tb-miniのトラボケースはベアリング版の単品販売がありました。
……ですが前述の通りセンサー基板の販売はありません。センサー基板を自作するとなるとトラボケースもそれに合わせて作成する必要があります。トラボケースはボールが入ればよいのではなく中に入るセンサー基板の光学的仕様を厳密に満たさなければならないため使いまわしが利かないからです。*2
これも作るしかない。(マジか)
見切り発車で始めたのですが思ったよりも10倍くらい大変そうです。これ完成するんでしょうか・・・?
次回はケースをプリントして調達した各種パーツを合わせてみることにします。
cool642tb-mini 勝手にお苦しみビルドログ② 純正ケース編 - 左手にバナナ
*1:Ni-MHの場合1V以下まで放電すると電池が劣化すると言われていますが、XiaoBLEは1.7Vまで動いてしまうので単純に直列の乾電池2本で動かすと1本あたり0.85Vとなり劣化の恐れがあります。このためXiaoBLEの手前で電圧を降下させることでこれを回避しているという推測です。単に低損失だけを目的にするなら理想ダイオードでもよいところを敢えてショットキーを使用していることから過放電防止が理由なのではないかと思いました。
*2:なかのさんのnoteの記述を見るとけぺおさんのボールケースを元に作られたとのことなのですがどこをアレンジしたのかは不明でした
キーケット2025にて頒布したアイテムに関する補足事項です
Riemannの組み立てに当たりましてはこちらのビルドガイドを参照してください。不明点、不足物などがありましたらメール(kkakmake@gmail.com) かXアカウント へのメッセージでお願いします。

プチキーの組み立てはこちらのビルドガイドを参照してください。不明点、不足物などがありましたらメール(kkakmake@gmail.com) かXアカウント へのメッセージでお願いします。

お好きなキーキャップに交換可能なようにキーキャップは接着していません。そのため使用中に強い力が加わると取れる可能性がありますので、心配な場合は任意に接着して頂くようにお願いします。

TinyDashの利用方法についてはこちらのガイドを参照してください。

こちらは既存のキーボードに5V版のトラックポイントモジュールを接続して使用するためのモジュールです。あくまで試作品である点、ご了承ください。

キーボード側のMCUは2つの未使用ピンが必要です。また、RP2040の場合は2つのピンは隣り合っている必要があります。(詳しくはQMKのドキュメントを参照してください)
なお、RP2040での使用を想定しているためレベル変換回路を搭載していますが、5V版のMCUで使用する場合、3.3Vのピンに5Vを入れてやれば使えるかと思います(が未検証です)。
また、トラックポイントとは直接関係ないのですが、タッチセンサーの出力をMOSFETのゲートに渡してON/OFFをスイッチングする回路を搭載しています。どこかのスイッチを一つ犠牲にしてこの回路の出力を接続することでタッチセンサーの出力をキー入力として認識させることが可能です。(私はこれをトラックポイントと一体化しようとしています)
キーキャップの裏に仕込んだ真鍮の電極でキートップへの指の接触を検出しマトリクスに接続したMOSFET(以下略
— KKaK(キーケットA-06 ゴリラボ) (@KKaK_Make) 2025年1月30日
感度の調整が結構シビアで悩ましい… pic.twitter.com/sjbKQLdwg6
私はRP2040とVialを使用して検証しており、トラックポイントモジュールは下記URLの「ThinkPad T400 TrackPoint」「2-piece Trackpoint」「USB Trackpoint WZ-T420」で行っています。
https://deskthority.net/wiki/TrackPoint
(上記URLはたまにHTTPステータスコード500で表示されないことがあります)
正規品は米Sprintek社などから購入可能なようですが私は試したことがありません。送料等もあり単品購入だとかなりお高くなります(多分7000円くらい)。ただ、3.3V版なども選べるので採用すればシンプルな設計が可能かもしれません。
私は以下の方法でお安く入手しています。
※いずれも上記リンクの購入先が安全であることを保証するわけではありません
※見知らぬモジュールが付いてくることもあります。(ありました)
※手に入れたモジュールのピンアサインなどは前述のWiki(https://deskthority.net/wiki/TrackPoint)を参照してください。ただし記載に嘘もあります(ありました。「USB Trackpoint WZ-T420」のCLKとDATAが逆だったり)
※経験上Thinkpadについているのは5V版ですが3.3V版のモジュールが付いている可能性もあります(その場合5Vをかけると壊れるかもしれません)
回路図は以下の通りです。

一部表記に重複があり紛らわしくて申し訳ありません。

| 基板上のシルク | 回路図のラベル名 | 接続先 |
|---|---|---|
| 5V | +5V | MCUの5V端子 |
| 3V3 | +3.3V | MCUの3V3端子 |
| CLK_3V3 | CLK_3V3 | MCUの未使用ピン |
| DAT_3V3 | DAT_3V3 | MCUの未使用ピン |
| GND | GND | MCUのGND |
| SW_L | SOURCE | スイッチの下流側ピン(COL2ROWならROW側) |
| SW_H | DRAIN | スイッチの上流側ピン(COL2ROWならCOL側) |
| ELEC | ELECTRODE | タッチセンサーの電極 |
※SW_L、SW_H、ELECはタッチセンサーで使用するピンです(トラックポイントだけ使用する場合は接続不要)。
※ELECに接続する電極は適当な金属部品を使用してください。上のツイートでは真鍮管を使用しています。感度の設定(後述)次第では指がキーキャップごしにタッチを検知できます。
| 基板上のシルク | 回路図のラベル名 | 接続先 |
|---|---|---|
| 5V | +5V | トラックポイントモジュールのVCC |
| RST | RST | トラックポイントモジュールのRST(Reset) |
| CLK_5V | CLK_5V | トラックポイントモジュールのCLK(Clock) |
| DAT_5V | DAT_5V | トラックポイントモジュールのDAT(Data) |
| GND | GND | トラックポイントモジュールのGND |
また、下図左下のU1は同梱のICのはんだ付けをお願いします。(赤丸の位置が1番ピンになります)。これはタッチセンサなので、タッチを使用しない場合は付けなくても構いません。

C2の部品がトリマコンデンサとなっており、タッチセンサーの感度が調節できます。SEHWA のSTC3ME30-T1という型番のパーツで、8pF~28.5pFの間で静電容量を調整可能です。詳しくはデータシートなどでご確認ください。
トラックポイントモジュール自体はPS/2で動作しています(最近の新しいものもPS/2のようです)。QMKはPS/2デバイスをサポートしていますのでソースファイルを一部書き換えることで動作させることができます。
私はRP2040ZeroおよびTinyで以下の2点の修正のみでトラックポイントが動作することを確認済です。(GP5とGP6に接続した例)
keyboard.json
"ps2": {
"clock_pin": "GP6",
"data_pin": "GP5",
"driver": "vendor",
"enabled": true,
"mouse_enabled": true
}
config.h
#define PS2_PIO_USE_PIO1
その他詳しくはQMKのドキュメントを参照してください。
Thinkballに関する制約事項は頒布の際にお伝えした通りです。難易度が高いかと思いますがよろしくお願いします。

記憶を頼りに書いてますので間違ってるかもしれません。。。
基本はKeyball61(rev1)をベースにしています。マトリクスのサイズは変えていませんが、未使用だった箇所にスイッチを追加しています。LEDやOLED、ジャンパなどは取り除いてあります。
右手側

左手側

KeyballのQMKのソースをベースに作成してください。
以下のリンクからSTLをダウンロードして各自でプリントしてください。
ケースは左右ともに上下パーツに分かれていますが、上下はねじ止めでななく接着する設計となっています。私はPLAで3Dプリントし二塩化メチレンで上下パーツを接着しその上でチッピングスプレーで表面塗装しました。その後インサートナットを熱圧入しています。
以上です
このページは4キーマクロパッド「プチキー」のビルドガイド(組み立て説明書)です。一部画像が

プチキーのご購入ありがとうございます。このページではプチキーの組み立て方をご説明します。
2025/03/17 本ガイドを公開
2025/04/05 画像を追加
上に記載した物が揃っていることを確認してください。もしキットの内容物に不足がある場合は作者のXアカウントへDMするかまたはメールにてご質問下さい。
あらかじめファームウェア(*.uf2)を以下のURLからダウンロードしてください。
Vialの使い方について本ページでは解説致しません。サリチル酸様、アレくとーる様がガイドを公開されていますのでこちらを参照してください。ありがとうございます!
salicylic-acid3.hatenablog.com
基板にバリが残っている場合がありますので、怪我をしないようやすりで整えます。

ギザギザになっている部分が4箇所あるので尖っている場合は削ってなめらかにしてください。(写真くらいになっていれば問題ありません)

マイコンボード(RP2040 Core-A)を枠に合わせてはんだ付けします。

マイコンには向きがありますので、マイコンの角の●(写真の向きでは左上)と基板の角の〇を目印に向きを合わせます。

四角い枠に合わせたらマスキングテープで仮止めしてください。

少なくとも画像の9ヶ所のパッドをはんだ付けします。(その他は必須ではありません)
次にフルカラーLED(WB2812b)をはんだ付けしますが、LEDはなくても動くので省略可能です。ただし、スイッチをはんだ付けしたあとからLEDをはんだ付けすることはできませんのでご注意下さい。また、はんだ付けが難しいので適宜フラックスを使用してください。

まず向きを確認します。少し分かりにくいですがカットされている角がGNDになりますので基盤の「GND」の表示に合わせて下さい。
次にGNDのパッドに予備はんだを盛ります。

予備はんだを熱しつつLEDを載せてはんだごてを離します。

固定されたら残り4つのパッドをはんだ付けします。
この時点で一度動作を確認しておきます。(スイッチを取り付けるとLEDのはんだをやり直すことができないためです)
まずBOOTボタンを押しながらUSBケーブルでPCに接続します。

PC側でUSBフラッシュメモリとして認識され、ドライブが表示されますので、先の手順でダウンロードしておいた「kkak_petitkey_vial_<日付>.uf2」をドラッグアンドドロップします。

すぐにドライブがアンマウントされキーボードとして認識されます。
Vialを使用し、LEDが光ること、調節が可能である事を確認します。

問題がある場合はLEDの向きや半田付けが適切かを確認してください。
取り付けるスイッチを準備して下さい。

スイッチを裏返し、5ピン※の場合は左右のプラの足をカットします。
(※中央のでっぱりと金属の足以外にプラの小さい足が2本ついているもの)

表からスイッチを挿し込みマスキングテープなどで固定します。(見やすいように透明のテーブを使用していますが何でも構いません)

ピンを片側だけはんだ付けします。(両側はんだ付けすると傾きの調整が難しくなります)

片側の足4つをはんだ付けしたら、キーの傾きを調整します*1。歪んでいる場合ははんだを溶かして調整してください。
揃ったら両側をはんだ付けして仕上げます。
再度PCに接続します。この際BOOTボタンを押す必要はありません。
メモ帳などのエディタを使用し、4つのキーが入力されることを確認してください。初期状態ではコネクタを左上として上段が「Q」「W」、下段が「A」「S」になっています。
反応しない場合はキーのはんだ付け、マイコンのはんだ付けを確認してください。
最後にボトムプレートを取り付けます。

アクリルの保護紙を剥がします。剥がれにくいですが、剥がします。

3mmのねじ(短い方)を使ってスペーサーを4つ取り付けます。

BOOTSELボタンの位置を目印に裏表を判断し、4mmのねじ(長い方)でボトムプレートを取り付けます

※ボタンの穴の位置はマイコンの取り付け位置やマイコンの個体差のよって少しずれる場合があります(データシート通りの位置に開けているのですが、なぜかズレる個体が多いです)
キーホルダーは一番小さい輪をラジオペンチで開いてUSBコネクタの脇の穴に通して締めてください。
あとはお好きなキーキャップを付けて完成です!
スイッチを見せびらかしがコンセプトなのでクリアのキーキャップがお薦めです。→(TALP KEYBOARD)
完成したら写真を撮ってXなどで自慢しましょう!「#プチキー」とタグを付けていただけると見つけやすくて助かります!